【2026年11月】中古車買取相場の最新動向|年内に売るか迷ったときの判断材料

2026年11月の時点で、中古車の買取相場はまだ高い水準にあります。業者向けオークション大手USSの10月の成約車両単価は132.6万円で、前年同月より1.6%高い数字でした。
ただ、春のような勢いはありません。4月は前年より14.6%高かったのに対して、9月は前年を下回りました。今は「高いけれど、伸びは落ち着いてきた」相場です。
この記事では、公表された最新の数字を読みながら、年内に売るか迷っている方の判断材料をまとめます。(2026年11月7日時点の情報です)
01USSの成約単価は10月に132.6万円。伸びは鈍っている
オートオークションは、中古車販売店や買取店が車を売買する業者向けの市場です。買取店が提示する金額も、この相場がもとになります。USSが公表している2026年度の月ごとの数字を並べると、次のようになります。
| 2026年 | 成約車両単価 | 単価の前年比 | 出品台数の前年比 | 成約率 |
|---|---|---|---|---|
| 4月 | 122.1万円 | 114.6% | 106.4% | 64.2% |
| 5月 | 131.0万円 | 110.6% | 97.0% | 65.8% |
| 6月 | 131.5万円 | 106.9% | 110.4% | 65.5% |
| 7月 | 134.5万円 | 108.1% | 115.0% | 63.8% |
| 8月 | 124.8万円 | 101.9% | 109.2% | 66.8% |
| 9月 | 127.5万円 | 97.8% | 119.2% | 64.4% |
| 10月 | 132.6万円 | 101.6% | 116.0% | 62.4% |
単価の前年比に注目してください。春は10%を超えて上がっていましたが、秋にはほぼ前年並みまで落ち着いています。下がったわけではなく、前年より高い状態が続く中で、上がり方が緩やかになったという見方が近いと思います。
なお、成約単価はその月に売れた車の平均です。高い車がたくさん売れた月は上がり、安い車が多い月は下がります。あなたの車が同じ割合で上がったり下がったりするわけではありません。
02出品が増えて、成約率は下がっている
今の相場でいちばん気になるのは、台数の動きです。10月の出品台数は約36.4万台で前年の116.0%でしたが、成約台数は約22.7万台で前年の105.2%でした。
売りに出る車の増え方に、売れる車の増え方が追いついていません。成約率も62.4%と、前年同月の68.8%を下回りました。買う側が車を選べる状況に、少しずつ近づいているように見えます。
こうなると、誰もが欲しがる車は高いまま、どこにでもある車は値段が伸びにくい、という差が広がります。業者が欲しがる車かどうかで、金額の開き方が変わってくる時期です。
03買取相場のレポートが示す「11月以降」
2026年10月に公表された買取相場のレポートは、次のように見ています。
- 9月の買取相場は約104万円で、8月の約103万円からわずかに上昇
- 10月をピークに、11月以降は下落に転じる見通し
- 前年も9月から12月にかけて徐々に下落しており、似た動きになる可能性
- 春先までは高値圏で推移する見込み
- 年末年始は取引が止まり、年をまたぐと車の価値も下がるため、年内に売りやすいのは11月まで
一方、別の査定データでは、9月の相場は前月より0.4%下がったとされています。データの取り方によって見え方は違います。
こうした予測は参考の数字で、レポート自身も実際の買取価格を保証するものではないと書いています。私たちも「必ずこうなる」とは言えません。ただ、大きく上がるのを待つより、今の水準を確かめておくほうが判断はしやすいと考えています。
04海外への輸出は、相場を支える大きな柱
国内の相場が高い理由の一つが、海外への輸出です。レポートによると、2026年上半期の中古車輸出は約85万台で、上半期としては過去5年で高い水準でした。USSの成約単価も、4月から9月まで毎月120万円を超えています。
ただ、輸出に頼る相場には弱いところもあります。レポートが下半期の心配の種として挙げているのは、次のような点です。
- 円安が和らぐこと
- 海上輸送の要所である海峡の情勢が不安定なこと
- パナマ運河の通行が制限されること
どれも、私たちの手の届かないところで起きる話です。けれど、輸出が細ると国内の買取価格にも響きます。「今の高さがいつまでも続く」とは考えないほうが安全です。輸出と買取の関係は「海外輸出と買取相場」でお話しします。
05新車が売れると、中古車の相場はどう動く?
車を買うときにかかっていた環境性能割は、2026年3月31日で廃止されました。4月からは購入時の負担が軽くなり、日刊工業新聞の報道では、これが追い風になって登録車の販売が好調でした。一方、軽乗用車は苦戦したとされています。
新車が売れると、下取りに入る車が増えて、中古車の市場に出てくる台数も増えやすくなります。USSの出品台数が前年を上回っている背景の一つかもしれません。
先ほどのレポートでも、新車の納期が正常化したことで、相場の過熱感は和らいでいるとしています。新車が待たずに買えるようになると、高くても中古車を選ぶという動きは弱まります。
06値段の動きは、車のタイプで違う
レポートでは、車のタイプによって査定額の差が広がっていると指摘されています。需要が集まりやすいのは、SUV、ミニバン、ハイブリッド車など。ただ、同じタイプの中でも事情は分かれます。
- 走行距離が10万〜20万kmを超えても値が落ちにくい車:ハイエース、キャラバンなどの商用バン、小型トラック、ランドクルーザー、ジムニーなど
- 輸出の規制や関税、運賃の影響を受けやすい車:アルファードなどの高級ミニバンや、一部の高級SUV
- 高い査定になりにくい車:需要が限られる車種や、同じような車がたくさん出回っている車種
「ミニバンだから高い」「古いから安い」と、ひとくくりにはできなくなっています。どんな車に値段がつきやすいかは「買取で値段がつく車、つきにくい車」で詳しくお話しします。
07相場が動くときに、金額を聞くコツ
相場に動きがある時期は、金額の聞き方にも少し工夫がいります。
- 査定を受けたら、その金額がいつまで有効かを確認する
- 2社に聞くなら、同じ週のうちに受ける
- 「来月になったらいくらになりますか」と聞いても、はっきりした答えはもらえないと考える
- 数字だけでなく、なぜその金額なのかを聞く
査定額は、その日の相場とお車の状態から出すものです。将来の金額を約束できる人はいません。だからこそ、今の金額を知って、ご自分の予定と照らし合わせるのがいちばん確実です。
08道南で車を売る人は、どう考えればいい?
相場の話を、ご自分の状況に置きかえてみましょう。
| あなたの状況 | 考え方 |
|---|---|
| 年内に手放すと決めている | 11月のうちに査定を受ける。雪が本格的になる前に動くと楽 |
| 車検が年明けに切れる | 車検費用と査定額を比べる。11月から自賠責保険料も上がっている |
| 乗り換えは来春の予定 | 今の金額だけ知っておき、3月31日までに売る計画を立てる |
| まだ決めていない | 査定だけ受けて、金額を知ってから考える |
もう一つ、道南ならではの事情があります。函館と森町、八雲を行き来するような暮らしでは、冬のあいだも走行距離が増え、融雪剤で下回りのサビも進みます。相場が横ばいでも、車の状態のほうが少しずつ変わっていきます。
年をまたぐと何が変わるのかは「年を越すと車の値段は下がる?」に、車検との比べ方は「自賠責保険料の値上げ」にまとめています。売り時の基本は「車を高く売るタイミング」もご覧ください。
2026年11月の相場のポイント
- USSの10月の成約単価は132.6万円で、前年より1.6%高い
- ただし上昇の勢いは春より落ち着いている
- 出品台数は増え、成約率は62.4%まで低下
- 11月以降は下がるという予測もあるが、春先まで高値圏の見方もある
- タイプによって動きは逆。まずは自分の車の金額を確かめるのが近道
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参考:株式会社ユー・エス・エス「月次データ」(2026年10月度まで)/株式会社ファブリカホールディングス「中古車買取相場推移レポート」2026年10月版(2026年10月30日)/MOTA「中古車相場・価格の推移」(2026年10月8日)/日刊工業新聞(ニュースイッチ)(2026年10月8日掲載)/滋賀県「自動車税環境性能割」。USSの数字は千円未満切り捨ての公表値を万円に直したものです。


